<横田めぐみさん>生年月日と家族の名…平壌に一致する女性 [国内]

韓国誌「週刊朝鮮」が入手した17歳以上の平壌市民約210万人の住民情報の中に日本人拉致被害者、横田めぐみさん(行方不明時13歳)と生年月日や家族の名前が一致する女性がいることが5日、分かった。めぐみさんとは血液型や、北朝鮮が公表した朝鮮名などが違うが、夫や娘とされる人物の名前が合致しており、週刊朝鮮は「めぐみさんではないか」として7日発売号に記事を掲載する。

 ◇05年データ、韓国誌調査

 北朝鮮は04年、めぐみさんが94年に死亡したとして「遺骨」を日本に提出。だが、この年に日本政府が実施したDNA鑑定で、めぐみさんとは別人のものとの結果が出ていた。

 週刊朝鮮によると、210万人のデータは05年の作成とされ、めぐみさんと生年月日が一致する女性は約90人いる。このうち「ハン・ソンエ」という女性は夫の名前が「キム・ヨンナム」。同居の娘とみられる女性は「キム・ウンギョン」という名前で、金日成総合大学学生だった。

 06年に日韓政府が実施したDNA鑑定で、めぐみさんの夫は78年に韓国から拉致された金英男(キム・ヨンナム)氏の可能性が高い。めぐみさんの娘は「キム・ウンギョン(ヘギョン)」という名前で、金日成総合大学の学生であることが明らかになっている。

 こうした点から週刊朝鮮は「05年時点でめぐみさんは娘と同居していた」との見方を示している。金英男氏については配偶者として記載してあるだけで、きちんとしたデータはなく、週刊朝鮮は「工作機関勤務のため特別管理対象になっている」とみている。

 だが、めぐみさんについて北朝鮮は朝鮮名を「リュ・ミョンスク(オクヒ)」としており、住民情報では、これまでに判明しているめぐみさんやキム・ウンギョンさんの血液型などが一致せず、「なお精査が必要」(週刊朝鮮)とされる。データには日本政府も関心を示している。

 日本人拉致被害者支援団体「救う会」の西岡力会長は「データ全体の信頼性は高そうだ。確認すべきことはまだ多いが、北朝鮮の主張を覆す可能性があり、日本政府による検証を待ちたい」と話す。


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